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飲食店での食中毒:何処まで損害を請求できるか

事故民事一般

飲食店で提供された料理を食べた後、下痢や腹痛、発熱などの症状が出た場合、食中毒が疑われます。

食中毒になると、治療費がかかるだけでなく、仕事を休んだり、予定していた旅行やイベントをキャンセルしたりするなど、さまざまな損害が発生することがあります。

では、飲食店の料理が原因で食中毒になった場合、店舗側にどのような損害賠償を請求できるのでしょうか。

食中毒で飲食店に損害賠償を請求できる?

飲食店が提供した食品によって食中毒が発生した場合、一定の条件を満たせば、被害者は店舗側に損害賠償を請求できる可能性があります。

具体的には、食品の提供に関する契約上の責任や、不法行為責任、製造物責任(PL責任)などが問題となります。

もっとも、食中毒が発生したというだけで、店舗側にすべての損害を請求できるわけではありません。

どの食品が原因だったのか、店舗側に衛生管理上の問題や過失があったのか、発生した損害と食中毒との間に因果関係があるのかなどを確認する必要があります。

保健所による調査で特定の料理が食中毒の原因と判断されている場合には、店舗側の責任を判断するうえで重要な事情となります。

食中毒で請求できる損害

1.治療費・通院交通費

食中毒の治療に必要となった診察料、検査費、薬代、入院費などは、損害賠償の対象となる可能性があります。

通院にかかった電車・バス・タクシーなどの交通費についても、必要性が認められれば請求できる場合があります。

医療機関を受診した際には、領収書や診療明細書を保管しておきましょう。

2.休業損害

食中毒によって仕事を休み、給与が減少した場合には、その減収分を「休業損害」として請求できる可能性があります。

会社員の場合は、給与明細や勤務先が作成した休業証明書などによって、欠勤による収入減少を証明します。

有給休暇を取得して仕事を休んだ場合でも、損害として評価できる可能性があります。

3.慰謝料

食中毒による下痢、腹痛、発熱などの症状によって身体的・精神的苦痛を受けた場合には、慰謝料を請求できる可能性があります。

慰謝料の金額は一律ではなく、症状の程度、治療期間、入院の有無、通院日数などを考慮して判断されます。

4.旅行・イベントのキャンセル料

食中毒のために予定していた旅行やイベントをキャンセルし、キャンセル料が発生した場合、その費用も損害として認められる可能性があります。

ただし、食中毒との因果関係やキャンセルの必要性などが問題となるため、すべてのキャンセル料が当然に請求できるわけではありません。

予約確認メールや領収書、キャンセル料の明細などを保存しておくことが大切です。

損害賠償請求のために証拠を残しておく

食中毒の損害賠償請求では、「その店の料理を食べたこと」「食中毒によって健康被害が生じたこと」「どのような損害が発生したのか」を証明することが重要です。

具体的には、レシート、クレジットカードや電子決済の履歴、料理の写真、診断書、診療明細書、医療費の領収書、給与明細、休業証明書、旅行の予約資料などを保管しておきましょう。

示談書にサインする前に注意

店舗側から治療費や慰謝料などの補償を提示された場合、すぐに示談書へ署名することは避け、内容を十分に確認することが重要です。

特に、「今後一切の請求をしない」といった条項がある場合、後から症状が長引いたり、新たな損害が判明したりしても、追加請求が難しくなる可能性があります。

示談をする際には、現在判明している損害だけでなく、将来的に発生する可能性のある損害についても確認しておきましょう。

食中毒の損害賠償は弁護士に相談を

食中毒による損害は、治療費だけではありません。休業損害、慰謝料、通院交通費、旅行やイベントのキャンセル料なども請求できる可能性があります。

一方で、どの損害が認められるかは、食中毒との因果関係や損害の必要性・相当性によって判断されます。

店舗側から示談金を提示された場合や、損害額について交渉がまとまらない場合には、示談書に署名する前に当事務所お気軽にご相談下さい。

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