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Amazonに偽造品調査義務認定|東京地裁判決

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東京地裁は2024年4月、医療機器メーカー「トライアンドイー」と販売会社「エクセルプラン」が、アマゾンジャパンを相手取り、偽造品の流通によって被った損害の賠償を求めた訴訟で、東京地裁は、アマゾンに対し3500万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。

原告2社の請求額は、合計で約2億8000万円を請求であったため、、その一部のみが認められた結果となります。

問題の背景には、アマゾンの「相乗り出品」制度があります。

エクセル社が独占販売していたパルスオキシメーターの商品ページに、中国事業者が10分の1程度の価格で偽造品を出品し、正規品と同一ページで販売される事態となり、結果として、安価な偽造品の方が上位表示されてしまい、正規品の売上は、大幅に減少しました。

さらに「作動しない」「中国製だった」といった否定的なレビューが商品ページに投稿され、エクセル社のブランドの信用も損なわれました。

エクセル社はアマゾンに削除を繰り返し要請しましたが、対応が遅れ、逆に正規品の出品が自動停止されるなどの不利益をエクセル社は被り、裁判所は「合理的理由なく商品ページを削除した」とし、アマゾンの故意または重過失を認めました。

他方で、偽造品が削除されていれば得られたはずのエクセル社の逸失利益については、因果関係を欠くとして請求を退けました。

この判決の意義は、巨大プラットフォームに対し「偽造品の申告を受けた場合には調査し、合理的期間内に削除する義務がある」と明確に認定した点にあります。これは契約上の信義則や不法行為法理を根拠に、プラットフォームに一定の監視・削除義務を課した判断であり、国内判例として新しい位置付けとなります。

もっとも、逸失利益を認めなかった点については、責任の射程を限定しすぎたとの批判もあります。

また、薬機法上の「特定保守管理医療機器」に該当する製品でしたが、裁判所は、規制対象はあくまで販売者であり、プラットフォームが販売許可を確認する義務までは負わないと判断しました。

薬機法の立法趣旨が消費者保護にある以上、形式的には妥当な結論ですが、アマゾンが偽造品を正規品と同一ページに表示した点は不正競争防止法の観点から再検討の余地があると考えます。

専門家からは、欧州のデジタルサービス法に基づく「信頼できる通報者制度」を日本でも導入すべきとの意見が出ており、年間250万件を超える通報への対応を一律に求めるのは現実的ではありませんが、特定の団体や事業者からの申告を優先的に処理する仕組みを整えることで、正規事業者の被害を軽減できる可能性があります。

今回の判決は、巨大プラットフォームが無限の責任を負うわけではない一方で、出品者の正当な販売機会を確保する義務を負うことを明確にした点で画期的です。

控訴審では、プラットフォームの責任範囲、損害賠償の算定方法、薬機法や不正競争防止法との関係が改めて問われることになりそうです。

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