トップページ > ブログ > 親から実家をもらうと税金はいくら?
ブログ
トップページ > ブログ > 親から実家をもらうと税金はいくら?
ブログ
|相続
親が長年住んできた実家を、子どもが引き継ぐケースは珍しくありません。
親から「家の名義を子どもに変えておきたい」「売る予定はないから譲りたい」と言われると、家族間のことだから簡単に名義変更できると思う方も多いでしょう。
しかし、不動産は現金や預貯金とは異なり、無償で譲り受けた場合でも税金や登記費用が発生する可能性があります。
特に、評価額が高い住宅を生前に譲渡すると、多額の贈与税が課されることもあります。
この記事では、親から評価額1500万円の実家を無償でもらう場合にかかる税金や、贈与と相続の違い、注意すべきポイントについて解説します。
親が子どもに実家を無償で譲る場合、法律上は「贈与」として扱われます。
贈与とは、財産を渡す人(贈与者)と受け取る人(受贈者)の合意によって財産を移転させる契約です。
そのため、「お金を払っていないから税金はかからない」と考えるのは誤りです。
税金の計算では、実際に支払った金額ではなく、受け取った不動産の価値が基準になります。
例えば、親から評価額1500万円の土地・建物を無償で取得した場合、その1500万円相当の財産をもらったものとして贈与税の対象になります。
贈与税には、年間110万円の基礎控除があります。
これは、1年間にもらった財産の合計額から110万円を差し引ける制度です。
評価額1500万円の実家を1年間で贈与された場合、計算上は以下のようになります。
1500万円-110万円=1390万円
この1390万円が贈与税の課税対象になります。
親から18歳以上の子どもへの贈与の場合、一定の条件を満たせば「特例税率」が適用されます。
特例税率による計算では、
1390万円×40%-190万円=366万円
となり、贈与税額の目安は約366万円になります。
ただし、これは単純化した計算です。
実際には、不動産の評価方法によって金額が変わります。
土地については、一般的に路線価などを基準として評価し、建物については固定資産税評価額を用いて算定します。
購入時の価格や市場で売却できる価格とは異なるため、まずは固定資産税評価証明書や土地評価額を確認することが重要です。
親から家をもらう場合、注意すべき費用は贈与税だけではありません。
不動産の所有者を親から子へ変更するには、法務局で所有権移転登記を行う必要があります。
この際、「登録免許税」という税金がかかります。
贈与による所有権移転登記の場合、土地や建物の固定資産税評価額を基準として税額が計算されます。
不動産を取得すると、都道府県から「不動産取得税」が課される場合があります。
不動産取得税は、売買だけでなく贈与によって取得した場合も対象になります。
ただし、住宅については一定の条件を満たすことで軽減措置が利用できる場合があります。
実家を取得した後は、所有者として毎年固定資産税を負担することになります。
また、空き家として所有する場合には、屋根や外壁の修繕、庭木の管理、防犯対策などの費用も必要になります。
「もらえるから得」と考えるのではなく、将来的な維持費まで考えて判断することが大切です。
親から実家を引き継ぐ方法は、生前贈与だけではありません。
親が亡くなった後に相続によって取得する方法もあります。
一般的には、相続の場合には基礎控除として、
3000万円+600万円×法定相続人の人数
が認められています。
そのため、財産全体の金額によっては、生前贈与より相続の方が税負担を抑えられるケースがあります。
また、一定の条件を満たせば「相続時精算課税制度」を利用して、親から子への財産移転を行う方法もあります。
ただし、この制度を利用すると将来の相続税計算に影響するため、安易に利用することは避けるべきです。
親から実家を譲り受ける場合には、以下の点を事前に確認することが重要です。
・実家の現在の評価額はいくらか
・贈与税はいくら発生する可能性があるか
・相続した場合と比較して有利か
・兄弟姉妹との公平性に問題がないか
・将来的に住む予定があるか
・空き家になった場合の管理費用を負担できるか
特に、相続人が複数いる場合、生前に特定の子どもだけが実家を取得すると、将来の遺産分割でトラブルになることがあります。
親から実家を無償でもらう場合、「家族間だから税金はかからない」と考えることはできません。
評価額1500万円の住宅であれば、贈与税だけでも数百万円になる可能性があります。
さらに、登記費用、不動産取得税、固定資産税、維持管理費などの負担も発生します。
一方で、相続や相続時精算課税制度を利用した方が有利になるケースもあります。
実家を譲り受ける前には、不動産の評価額だけでなく、親の財産全体や相続人との関係も含めて検討することが重要です。
将来の相続トラブルを防ぐためにも、名義変更を急ぐ前に、税理士や弁護士など専門家へ、相談し、最適な方法を選択することをおすすめします。
みずほ綜合法律事務所(札幌弁護士会所属)は、個人や会社に安心と信頼をお届けしてきました。
20年以上の実績を持つ弁護士が、実績と知識に基づく確かな解決をご提案させて頂きます。