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医療的ケア児とは、人工呼吸器を使ったり、胃にチューブで栄養を送ったりするなど、医療的なケアを日常的に必要とする児童のことを指します。
これらの医療的ケア児は、医療技術の進歩により出生時に命を救うことが可能となったため、その数は非常に増えていいます。
医療的ケア児は、医療の進歩により自宅で在宅医療を受け、自宅で授業を受けるなどが可能となっていますが、学校に通う際は看護師などの援助が必要となり、看護師の不足や自治体などの理解度の差により、学校に通える場合と通えない場合があります。
このような医療的ケアが必要な児童やその親を支援する法律が成立しました。
これまで医療的ケア児に対する支援は、国や自治体に努力義務を課すものにすぎませんでしたが、この法律は努力義務から責務へと義務の程度を強くしました。
国や自治体に対し、医療的ケア児への支援を努力義務から責務へと義務の程度を強くしました。
国や自治体に対し求める責務の内容として大きく注目される点は下記の事項です。
(1)看護師などの数により地域格差が生じ、看護師の支援を受けられるか否かの地域格差がある点を踏まえ地域格差を解消するため、医療的ケア児が住んでいる地域にかかわらず、等しく適切な支援を受けられるようにすること。
(2)親の付き添いが必要な医療的ケア児の親の負担を解消するため、保護者の付き添いをなくすことを目標とし、学校に看護師などを配置するのを支援すること。
(3)医療的ケア児が、医療的ケア児でない児童と共に教育を受けられるよう最大限に配慮し、適切な支援を行うこと。
日常の学校の生活では、学校に通いたくても通えない医療的ケア児が多いため、その存在を児童や大人を含め、社会全体がこの問題を十分に認識していると言えないのが現在の状況です。
この法案の成立をきっかけとして、医療的ケア児の問題が社会問題として広く浸透し、調和のとれた解決へと向かうことが期待されます。
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