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KKR入札妨害で無罪判決|札幌高裁

刑事事件

札幌市豊平区にあるKKR札幌医療センターが公募した、敷地内に薬局を設置する事業をめぐる公募型企画競争(プロポーザル方式)で病院の当時の事務部長から得た情報をもとに企画提案書を提出したとして、公契約関係競売刑事事件|札幌の弁護士みずほ綜合法律事務所の罪に問われました。

原審の札幌地裁は、企画提案書の優劣で優先交渉権を決めるものであること、価格競争があったことを重視して事実上の競争入札に当たると判断し、有罪と認定しました。

これに対し、控訴審で弁護団は、「(価格競争があったとしても)今回の企画競争は金額次第で落札できるという単純な入札とは異なること」を無罪と主張しました。

応募者が何をもって審査に通るのか明確な基準がなければ、「競争」に該当しないかが争点となりました。

札幌高裁は、今回の企画競争が1958年の最高裁判決で示された入札の定義に合致するかどうかを重視しました。最高裁判決では、競争入札の要件として「応募者は何について他者と競争するのか(競争の対象)」や「優劣の判定は何によってなされるのか(落札者決定基準)」を公表するなどして、応募者が事前に基準を理解する必要があるとしています。

発注者のKKRは、開設する薬局について設計コンセプトや収支計画、月額賃料など8項目を企画提案書に盛り込むよう応募者に要求しましたが、各項目の配点などは公表していませんでした。

この点について高裁判決は「何を企画提案書に記載すべきかの概要は理解できても、各項目でどのように優劣が決定されるのか基準を理解するのは難しく、どの審査項目が重視されているのかさえ正確に把握することはできない」と指摘し、「競争入札の実質を備えていると認めることには合理的な疑いが残る」と結論付けました。

本件事案で、最高裁判決を重視し、無罪判決が出たことは、刑法の解釈から合理的なものと考えられます。

しかし、現行の法形態が、競争入札の現在の実態に対応していない点も、また浮彫となったのではないかと思われます。

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