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君が代で起立しない教職員は処罰される?

その他労働問題

東京都立学校の卒業式で、国歌斉唱の際に起立しなかったことを理由に懲戒処分を受けた教職員15人が、都に対して処分の取り消しを求めた裁判が、東京地裁で行われました。

東京地方裁判所は、令和7年7月31日に、教職員2名に対する減給処分を「違法」と判断し、取り消す判決を言い渡しました。他方で、15人に対する戒告処分については「裁量権の逸脱や濫用とはいえない」として請求を退けました。

教職員の国歌斉唱に従う義務は、東京都教育委員会(都教委)が2003年に出した通達が根拠となります。通達では、すべての都立学校に対し「教職員は会場の指定された席で国旗に向かって起立し、国歌を斉唱する」ことを命じています。

これに対し、教職員が従わない理由としては、憲法が保障する「思想・良心の自由」や「信教の自由」に反するという点が挙げられます。具体的には、「日の丸・君が代が過去の戦争で果たした役割から、強制に従えない」「強制は、生徒の自主性や多様性を大切にする教育観に反する」などです。

確かに、過去に日本が君が代を国民の戦意高揚のために利用してきた経緯を踏まえれば、これに従うことに、抵抗を感じる立場も理解できます。

他方で、日本国民である以上、日本の国歌を斉唱しないということに国際的な違和感を覚える人も多く、国際儀礼や国民統合の象徴としての国歌の役割を軽視することには課題があります。

君が代で戦争を想起し、起立や国家斉唱を拒むことについて、強い違和感や抵抗感を感じることは否定できず、さりとて、教職員の責務として果たすべき役割を果たす義務があるため、この問題について解決策を検討する必要があります。

今後の国歌の在り方については、

  1. 強制ではなく選択の自由を尊重する運用
    国歌斉唱や起立を義務ではなく推奨とし、個人が参加するか否かを自由に選べるようにする。これにより、思想・良心の自由と国歌の尊重を両立できる。

  2. 歴史教育とセットでの国歌尊重
    国歌を尊重する理由や歴史的背景を教育の中で丁寧に説明し、単なる形式的儀礼ではなく、意味を理解したうえでの参加を促す。

  3. 国民的議論による象徴の再確認
    国歌や国旗の象徴としての位置づけを、国会や国民投票などを通じて再検討し、必要ならば歌詞や曲の改訂、新しい国歌の制定も選択肢に含める。

このようなあり方を議論することで、問題を解決するスキームを深めていくことが必要ではないかと思われます。

懲戒処分や解雇などの対応をされた場合は、弁護士へ法律相談をされることとお勧め下さい。

弁護士事務所でも、懲戒処分や解雇などの労働問題に強いため、お気軽にご相談下さい。

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