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退職金は財産分与の対象になるか|離婚

財産分与離婚

退職金は、給与の後払い的性質を持つことから、離婚時の財産分与の対象となる可能性があります。

ただし、全てが対象となるわけではなく、「婚姻期間中に形成された部分」に限られるのが基本です。

まず、退職金のうち分与対象となるのは、勤続期間のうち婚姻期間と重なる部分です。たとえば、勤続20年・婚姻期間10年の場合、退職金のうち約2分の1が対象となります。婚姻前の勤務期間や別居後に増えた部分は、原則として対象外です。

分与割合については、原則として2分の1ずつとされます。これは、婚姻期間中の財産形成に対する夫婦の貢献は平等と考えられるためです。ただし、夫婦間の合意があれば割合は自由に決めることができ、調停や裁判でも特別な事情(高額収入の専門職、著しい浪費、寄与の明確な差など)があれば修正される場合があります。

次に、退職金の扱いは離婚のタイミングによって異なります。退職後であれば、現実に受け取った退職金のうち現存する部分が対象となります。一方、退職前であっても、支給が確実と認められる場合には、将来の退職金も財産分与の対象となり得ます。この場合、「現時点で退職したと仮定した額」や「定年時の見込額を現在価値に割り引いた額」を基礎に計算します。

計算方法の一例としては、
「退職金額 × 婚姻期間 ÷ 勤続期間 × 0.5」
という形で算出されることが一般的です。

また、支払い方法についても柔軟に決めることができます。原則は離婚時の一括払いですが、資金的に困難な場合には分割払いとしたり、退職金受領時に支払う旨の合意をすることも可能です。さらに、不動産や預貯金など他の財産で調整する方法も認められています。

なお、財産分与の請求は、離婚後一定期間内に行う必要があります。現行法では2年以内ですが、法改正により5年へ延長される予定です。いずれにしても、請求期限を過ぎると権利行使ができなくなるため注意が必要です。

退職金の分与は金額が大きくなりやすく、計算や評価も複雑になりがちです。適正な分与を実現するためには、就業規則や退職金規程、通帳記録などの資料を整理し、必要に応じて専門家へ相談することが重要です。

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