トップページ > ブログ > 駐車場賃料の一方的値上げは許されるのか|東京地裁違法判決

ブログ

駐車場賃料の一方的値上げは許されるのか|東京地裁違法判決

不動産不動産問題

「一方的に駐車場の賃料を値上げされ、その後、契約解除を通知された」として利用者が、貸主の会社に対し損害賠償などを求めた裁判、令和7年11月27日、東京地裁は、同社に計13万1000円の支払を命じました。同社の対応は違法とのことです。

原告の男性は、令和6年7月から、マンションの1室と機械式駐車場を、月18万8000円で賃借していました。

貸主は、令和7年4月分から駐車場の賃料を月5500円、増額すると通知したうえで、2ヶ月分を賃料を口座から引き落としたことに対し、借主が貸主に返金を求めると、貸主は契約を解除し、駐車場利用のための暗証番号を変更すると通知したとされています。

男性は一方的に駐車場の賃料を値上げされた上、契約解除を通知してきたことは違法であるとして損害賠償などを求め東京地裁に提訴していました。

賃料の増減額については、借地借家法第32条に増額しても良い場合の例示をしています。

借地借家法32条1項は、土地もしくは建物に対する租税その他の負担の増減、価格の上昇や低下その他の経済事情の変動により、または近傍同種の建物の賃借に比較して不相当となったときは、契約の条件にかかわらず、当事者は将来に向かって賃料の変更を請求することができるとしています。ただし当事者間で協議が調わないときは請求を受けた側は裁判が確定するまで相当と認める額を支払えば足りるとし、裁判確定後に既に支払った分に不足額と年1割の利息を支払う必要があるとされています(同2項)。

一定の事情がある場合、賃貸借契約の当事者は賃料変更請求をすることができます。しかし「協議が調わないとき」とあるように変更はあくまでも当事者の協議が必要です。

その協議をしたうえで、裁判を提訴できますが、協議とは、「簡易裁判所の調停手続き」を指します。

当事者間で上記の協議が調わない場合は訴訟で解決することになります。

訴訟では、現在の賃料が不相当であるかについて、経済事情の変動や近隣同種物件との比較、土地建物の価格変動、公租公課の増減など様々な要素を加味して判断され、その上で最終的にいくらの賃料が相当であるかは、裁判所が判断し、決定します。

本東京地裁は、法的な手続きを経ずに使用を排除しようとすることは違法な権利侵害に当たるとして賃貸人に増額分の返還と12万円の賠償を命じました。

以上のように地価や公租公課の変動など一定の事情がある場合には賃貸借契約の当事者は互いに賃料増減額請求をすることができます。

賃料の増減額には簡易裁判所の調停手続きを経ないと無効となるため、賃貸人の方では、これを認識して対応することが必要です。

不動産(土地、建物)の賃料増減額でお困りの方は、専門家にご相談下さい。

当事務所でも、賃料の増減額請求事件を扱っていますので、お気軽にご相談下さい。

「安心」と「信頼」をお客様へ。

みずほ綜合法律事務所(札幌弁護士会所属)は、個人や会社に安心と信頼をお届けしてきました。

20年以上の実績を持つ弁護士が、実績と知識に基づく確かな解決をご提案させて頂きます。

ページの先頭へ