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ネット誹謗中傷の特定手続きの迅速化

誹謗中傷

現在、ネットやSNSでの個人や法人などに対する誹謗中傷の酷さは、かなり深刻なものです。

背景事情としては、匿名で書き込みができることで、心の中の声を公開したり、相手方を貶める書き込みをすることで気分転換を図れるなどが考えられますが、起点としては匿名で書込内容に責任を持たなくて良いと考える風潮によるのではないかと思います。

しかし、匿名での書込みは書込内容の責任を負わなくて良いというものではなく、書込内容の方は例外(公にかかわる事項など)を除き、原則として責任を負うもので、この点について社会的に周知がされていないか、匿名の書込者が容易に特定されず処罰を受けないという法制度の不備も原因になっていると考えられます。

韓国では以前から芸能人に対する誹謗中傷、名誉棄損が多く、自殺者が多く出ていましたが、日本でもそれを追うように芸能人への誹謗中傷、名誉棄損が酷く、テレビ出演していた女性プロレスラーの方が自殺をされるという痛ましい事件が起きてしまいました。これらは、氷山の一角で、一般人や企業など多くの方が深い精神的被害や経済的被害、自傷や自殺、引きこもりなど様々な弊害が生じています。

無責任な書き込みは、掲示板の管理者に対しIPアドレスなど必要事項を問い合わせ、プロバイダーに個人情報の開示を求めるという手続きが必要です。しかし、現実には、掲示板の管理者やプロバイダーが任意の開示要請には応じてくれることが少ないため、書込の削除や書込者の特定を求める仮処分など非常に手間暇のかかる法的手続きをとらざるを得ません。

しかし、現在、総務省の有識者会議で、ネットでの中傷被害の救済を迅速化するために、1回の裁判手続きで書込者の情報を開示できる制度の新設の方向で取りまとめられました。制度の概要としては、1回の非訟手続きで書込者の情報開示を求めることができるもので、相手方であるプロバイダー等の意見を聞く仕組みや、裁判所の判断に異議がある場合に、通常訴訟へ移行する内容も取り入れ、被害者と書込者のそれぞれに配慮した内容となっています。

誹謗中傷、名誉棄損の書込・投稿は、現時点では、掲示板管理会社の特定・手続きの迅速性などが非常に重要で専門的です。

誹謗中傷や名誉棄損でお悩みの方は当事務所へお気軽にご相談下さい。

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