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最近、幼稚園の送迎バスのなかに3歳の子が5時間、置き去りにされ、亡くなるという事件がおきました。
このような置去事故は、近年、幼稚園バスなどで増加傾向にありますが、その原因はどのような点にあるのでしょうか。
直接的な原因は、幼稚園側には、バスに乗車にした人数を把握する義務があり、この人数を下車させる義務があるため、一言で説明すると法的には、下車時の人数確認義務違反を怠ったのが原因と言えます。
近年、このような置去事故が増加していますが、その他にも毎年、多くの死亡事故や意識不明などの重篤な事故(骨折、歯や指の切断、裂傷など)が発生し、軽微な事故も含めると、幼稚園や保育園で年間数千件の事故が発生していると推測されています。
数千件もの事故が発生する背景事情としては、園児の数に対し、職員の数が圧倒的に不足しているという人数比率の問題が挙げられます。
保育園や幼稚園の経営は、現在、財政難に陥っている状況が多く、そのために職員が少なく、一人で多くの園児を見たり、また一人で複数の業務を行わざるを得ず、園児に向けるべき事故防止のために必要な時間、労力が削られているという実情があります。
適正比率の職員がいる場合は、園児やその他の業務に割ける時間があるため、事故の防止や行事の進行管理などがスムーズに行えますが、適正比率の職員がいる場合でも、多くの職員は、行事のための資料や裏方業務を自宅に持ち帰りこなしています。
経営の問題から、職人が1人、2人と減っていく毎に、残された職員の負担は大きく増加し、職員自体も自身の生活がままならなくなり、職員が一斉に幼稚園や保育園を辞めてしまうケースも決して珍しくありません。
そのような場合は、園の一時休業で人材確保が出来れば良いですが、閉園に至ることもあります。
また、職員の人数不足により「不適切な保育」(マルトリートメント)も増加傾向にあることも指摘されています。
マルトリーメントとは、人格を尊重しない扱い、乱暴な扱い、配慮に欠けた扱いなどで、これにより園児の心にトラウマ(心の傷)が残ることも指摘されています。
園としては、財源に限りがある以上、園児の安全を中心に費用を充てるべきで、それは職員の適正配置や適正収入の確保と結びついています。
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