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下請法改正の動向|義務拡大へ

企業法務労働問題顧問弁護士

下請法とは、事業者が下請業者に不当な経済的不利益を課さないよう、契約書の交付や代金の支払期限を守らせるよう、事業者に一定の義務を課す法律で、これにより下請業者の保護を図る法律です。

近年、会社に属さないフリーランスの働き方が社会に浸透しつつありますが、新型コロナ対策の際は、自営業者に該当しないなど、法的にその保護は十分でないことが社会的問題として報道されました。

下請となった場合によくトラブルとなるのは、仕事を一方的にキャンセルされたり、代金の不払いや不当な減額、支払期限が長いなどです。

下請法は、このようなトラブルを未然に、親事業者に書面の交付義務、書類作成・保存義務、代金支払期日を定める義務、遅延利息支払義務を課しています。

また下請法は、多くの禁止事項を事業者に貸しており、禁止事項の例としては、受領拒否、代金支払遅延、減額、返品、買いたたき、物の購入強制、役務の利用強制、報復措置、有償支給原材料等の対価の早期決済、割引困難な手形交付、不当な経済上の利益の提供要請、不当な契約内容の変更・やり直し要求などが禁止されます。

実務で問題となるのが、下請法が適用される条件を満たしているかどうかです。

下請法が適用される下請取引の範囲は取引内容と会社の資本金の2つの基準で判断されます。

取引内容は、物品の製造委託、修理委託、情報成果物委託(プログラム)、運送・保管などの役務提供委託の場合は親事業者側の資本金が3億円超えでおり下請事業者が3億円以下、または親事業者側の資本金が1000万円超3億円以下で下請事業者側が1000万円以下となります。

取引の内容が情報成果物委託(プログラム以外)、運送・保管等以外の役務提供委託の場合は親事業者側が5000万円超、下請事業者側が5000万円以下、または親事業者側が1000万円超5000万円以下、下請事業者側が1000万円以下となります。

問題は親事業者となる可能性のある企業が事前に資本金を下請法の対象となる5000万円や1000万円を超えないよう5000万円、1000万円と下請法の規制にならないよう資本金を事前調整している点です。

現在、下請法の資本金による適用除外を事前に把握したうえで親事業者の資本金が調整され、下請法を回避する事例が多いことから、下請法がより広く適用されるよう、来年の改正へ向けて、下請法の対象となる事業者の要件などの該当可能性を高める方向で議論がなされています。

下請けを用いる業者、下請けとなる業者は、いずれも下請法の内容を把握したうえで、適正な取引を行うよう契約書面や禁止事項などを十分に把握し、取引を進める必要があります。

このような問題でお困りの方がおられましたら当法律事務所へお気軽にご相談下さい。

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