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|親子関係
未成年者略取罪
父母が、児童相談所に一時保護された長女を取り返したとして、未成年者略取などの罪に問われた裁判がありました。
裁判で検察側は、「悪質性が高く一時保護の実行性が阻害される」主張しました。
裁判所は、父親に懲役2年、母親に懲役1年6月を求刑し結審しました。
父親と母親は、長女に帰ってきてほしいという気持ちを優先し、子を取り戻すのは合法だと信じ込んだと訴えました。
何故、両親が誘拐罪に問われるのかというと、子供は通常、両親の保護下にあります。
子供の保護を奪うのが誘拐罪です。
児童相談所が一時保護を行う場合、法律的に両親から児童相談所へ一時保護の行為が移動し、両親はその間、子の保護を行う権利を失います。
そのため、児童相談所の承諾なく、両親が子を取り戻す行為は、誘拐罪に該当します。
このことは、離婚や別居後の両親にも当てはまります。離婚の際にその保護者の同意を得ずに子供を連れ去った場合には、たとえ実の親だとしても、保護者などの意思に反して子供を支配下に置く行為となるため、未成年者略取または誘拐罪に該当しうるのです。
逮捕は避けられない大変な事態になる前に両親の一方または双方が、離婚をして、「子どもを自分のもとに置きたい」と考える場合は、親権の獲得などを含めて弁護士に相談するのが賢明でしょう。
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