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秘密裏に録音した証拠は裁判に使える?民事訴訟における証拠能力について

労働問題

札幌の弁護士【みずほ綜合法律事務所】の【労働講座】です。

セクハラ、パワハラや、相手の不倫による離婚などのご相談の際に、相手との会話などを無断で録音したデータは証拠として使うことができるのかというご質問をいただくことがしばしばあります。

今回はこの点についてお話ししたいと思います。

このような秘密録音が証拠として使えるか否かは民事裁判と刑事裁判で異なり、刑事裁判の方が証拠の制限が厳しいですが、今回は民事裁判に絞ってお話しします。

民事裁判で秘密録音が証拠として利用ができないのは、秘密録音が「著しい反社会的手段により、人の精神的・肉体的自由を拘束する等の人格権侵害を伴う方法」で録音された場合です。

この条件に当てはまるかどうかは個々の事案の事情を検討するほかないですが、例えば、配偶者の不倫相手の家に不法侵入し盗聴器を設置して無断で録音した音声データを離婚訴訟の証拠として提出しようとしても、「著しい反社会的手段」により集めた証拠であると判断され、このような盗聴した音声データが証拠として認められる可能性は低いでしょう。

この方法で収集した証拠を裁判所が認めてしまえば、このような方法での録音を行うこと自体問題ないと捉えられ、こうした従来違法な行為(住居侵入等)による証拠収集が蔓延してしまう可能性があることも理由の一つではないかと思います。

一方で、相手との会話を本人が相手に無断で録音していても、相手を脅迫したりして証言を引き出すなどの反社会的な行為をしていない限り、原則として証拠として認められるでしょう。なぜならば、通常相手と本人の会話は相手の承諾のもと行われているものと考えられますので、その収集手段が著しい反社会的手段とまではいえないと思われるからです。

また、パワハラの証拠として、上司が職場で周りに聞こえる大声で本人の誹謗中傷をしていた場合には、これを録音したからといって反社会的な手段ということはできず音声データも違法として証拠利用ができない、ということは原則として考えられないでしょう。

以上のとおり、録音などの証拠利用が可能かどうかはその事案ごとの具体的な事情によって異なる法律的な判断が求められる問題です。

離婚やパワハラ、セクハラなどの問題で、このような録音の可否その適法性についてお悩みの場合には、弁護士にご相談されることをお勧め致します。

当事務所では、離婚のお悩み、パワハラやセクハラなどの労働問題に関するお悩みのご相談を受け付けております。

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